2010年10月16日 « トップへ » 2010年10月18日

2010年10月17日

第3学年及び第4学年 社会の学習指導要領を比較

1. 目 標
【旧学習指導要領】
(1) 地域の産業や消費生活の様子、人々の健康な生活や安全を守るための諸活動について理解できるようにし、地域社会の一員としての自覚をもつようにする。
(2) 地域の地理的環境、人々の生活の変化や地域の発展に尽くした先人の働きについて理解できるようにし、地域社会に対する誇りと愛情を育てるようにする。
(3) 地域における社会的事象を観察、調査し、地図や各種の具体的資料を効果的に活用し、調べたことを表現するとともに、地域社会の社会的事象の特色や相互の関連などについて考える力を育てるようにする。
【現行学習指導要領】
(1) 地域の産業や消費生活の様子、人々の健康な生活や良好な生活環境及び安全を守るための諸活動について理解できるようにし、地域社会の一員としての自覚をもつようにする。
(2) 地域の地理的環境、人々の生活の変化や地域の発展に尽くした先人の働きについて理解できるようにし、地域社会に対する誇りと愛情を育てるようにする。
(3) 地域における社会的事象を観察、調査するとともに、地図や各種の具体的資料を効果的に活用し、地域社会の社会的事象の特色や相互の関連などについて考える力、調べたことや考えたことを表現する力を育てるようにする。
2. 内 容
【旧学習指導要領】
(1) 自分たちの住んでいる身近な地域や市(区、町、村)について、次のことを観察、調査したり白地図にまとめたりして調べ、地域の様子は場所によって違いがあることを考えるようにする。
ア 身近な地域や市(区、町、村)の特色ある地形、土地利用の様子、主な公共施設などの場所と働き、交通の様子など
(2) 地域の人々の生産や販売について、次のことを見学したり調査したりして調べ、それらの仕事に携わっている人々の工夫を考えるようにする。
ア 地域には生産や販売に関する仕事があり、それらは自分たちの生活を支えていること。
イ 地域の人々の生産や販売に見られる仕事の特色及び国内の他地域などとのかかわり
(3) 地域の人々の生活にとって必要な飲料水、電気、ガスの確保や廃棄物の処理について、次のことを見学したり調査したりして調べ、これらの対策や事業は地域の人々の健康な生活の維持と向上に役立っていることを考えるようにする。
ア 飲料水、電気、ガスの確保や廃棄物の処理と自分たちの生活や産業とのかかわり
イ これらの対策や事業は計画的、協力的に進められていること。
(4) 地域社会における災害及び事故から安全を守る工夫について、次のことを見学したり調査したりして調べ、人々の安全を守るための関係機関の働きとそこに従事している人々努力を考えるようにする。
ア 関係の諸機関が相互に連絡を取り合いながら緊急に対処する体制をとっていること。
(5) 地域の人々の生活について、次のことを見学、調査したり年表にまとめたりして調べ、人々の生活の変化や人々の願い、地域の人々の生活の向上に尽くした先人の働きや苦心を考えるようにする。
ア 古くから残る暮らしにかかわる道具、それらを使っていたころの暮らしの様子
イ 地域に残る文化財や年中行事
ウ 地域の発展に尽くした先人の具体的事例
(6) 県(都、道、府)の様子について、次のことを資料を活用したり白地図にまとめたりして調べ、県(都、道、府)の特色を考えるようにする。
ア 県(都、道、府)内における自分たちの市(区、町、村)の地理的位置
イ 県(都、道、府)全体の地形や主な産業の概要、交通網の様子や主な都市の位置
ウ 産業や地形条件から見て県(都、道、府)内の特色ある地域の人々の生活
エ 人々の生活や産業と国内の他地域や外国とのかかわり
【現行学習指導要領】
(1) 自分たちの住んでいる身近な地域や市(区、町、村)について、次のことを観察、調査したり白地図にまとめたりして調べ、地域の様子は場所によって違いがあることを考えるようにする。
ア 身近な地域や市(区、町、村)の特色ある地形、土地利用の様子、主な公共施設などの場所と働き、交通の様子、古くから残る建造物など←(注) 「古くからある建造物」=追加
(2) 地域の人々の生産や販売について、次のことを見学したり調査したりして調べ、それらの仕事に携わっている人々の工夫を考えるようにする。
ア 地域には生産や販売に関する仕事があり、それらは自分たちの生活を支えていること。
イ 地域の人々の生産や販売に見られる仕事の特色及び国内の他地域などとのかかわり
(3) 地域の人々の生活にとって必要な飲料水、電気、ガスの確保や廃棄物の処理について、次のことを見学、調査したり資料を活用したりして調べ、これらの対策や事業は地域の人々の健康な生活や良好な生活環境の維持と向上に役立っていることを考えるようにする。←(注) 「良好な生活環境の維持と向上」=追加
ア 飲料水、電気、ガスの確保や廃棄物の処理と自分たちの生活や産業とのかかわり
イ これらの対策や事業は計画的、協力的に進められていること。
(4) 地域社会における災害及び事故の防止について、次のことを見学、調査したり資料を活用したりして調べ、人々の安全を守るための関係機関の働きとそこに従事している人々や地域の人々の工夫や努力を考えるようにする。←(注) 「地域の人々」を強調
ア 関係機関は地域の人々と協力して、災害や事故の防止に努めていること。←(注) 追加
イ 関係の諸機関が相互に連携して、緊急に対処する体制をとっていること。
(5) 地域の人々の生活について、次のことを見学、調査したり年表にまとめたりして調べ、人々の生活の変化や人々の願い、地域の人々の生活の向上に尽くした先人の働きや苦心を考えるようにする。
ア 古くから残る暮らしにかかわる道具、それらを使っていたころの暮らしの様子 イ 地域の人々が受け継いできた文化財や年中行事←(注) 表現変更
ウ 地域の発展に尽くした先人の具体的事例
(6) 県(都、道、府)の様子について、次のことを資料を活用したり白地図にまとめたりして調べ、県(都、道、府)の特色を考えるようにする。
ア 県(都、道、府)内における自分たちの市(区、町、村)及び我が国における自分たちの県(都、道、府)の地理的位置、47都道府県の名称と位置←(注) 47都道府県の名称と位置=追加
イ 県(都、道、府)全体の地形や主な産業の概要、交通網の様子や主な都市の位置
ウ 県(都、道、府)内の特色ある地域の人々の生活
エ 人々の生活や産業と国内の他地域や外国とのかかわり
3. 内容の取扱い
【旧学習指導要領】
(1) 内容の(2)については、次のとおり取り扱うものとする。
ア イについては、農家、工場、商店などの中から選択して取り上げること。その際、地域の生産活動を取り上げる場合には自然環境との関係について、販売を取り上げる場合には消費者としての工夫について、それぞれ触れるようにすること。
イ イについては、国内の他地域だけでなく、外国ともかかわりがあることに気付くように配慮すること。その際、児童に無理のない取扱いをすること。
(2) 内容の(3)の「飲料水、電気、ガス」については、それらの中から選択して取り上げるものとする。また、「廃棄物の処理」については、ごみ、下水のいずれかを選択して取り上げ、その際、廃棄物を資源として活用していることについても扱うようにする。
(3) 内容の(4)に「災害」については、火災、風水害、地震などの中から選択して取り上げ、「事故」については、交通事故などの事故防止や盗難を取り上げるものとする。
(4) 内容の(5)のウの「具体的事例」については、地域の開発、教育、文化、産業などの地域の発展に尽くした先人の中から選択して取り上げるものとする。
(5) 内容の(6)については、次のとおり取り扱うものとする。
ア ウの「県(都、道、府)内の特色ある地域」については、伝統的な工業などの地場産業の盛んな地域と地形から見て特色ある地域を含めて取り上げること。
イ エについては、我が国や外国には国旗があることを理解させ、それを尊重する態度を育てるよう配慮すること。
【現行学習指導要領】
(1) 内容の(1)については、方位や主な地図記号について扱うものとする。
(2) 内容の(2)のイについては、次のとおり取り扱うものとする。
ア 「生産」については、農家、工場などの中から選択して取り上げること。
イ 「販売」については、商店を取り上げ、販売者の側の工夫を消費者の工夫と関連付けて扱うようにすること。
ウ 「国内の他地域など」については、外国とのかかわりにも気付くように配慮すること。
(3) 内容の(3)については、次のとおり取り扱うものとする。
ア 「飲料水、電気、ガス」については、それらの中から選択して取り上げ、節水や節電などの資源の有効な利用についても扱うこと。
イ 「廃棄物の処理」については、ごみ、下水のいずれかを選択して取り上げ、廃棄物を資源として活用していることについても扱うこと。
(4) 内容の(4)に「災害」については、火災、風水害、地震などの中から選択して取り上げ、「事故の防止」については、交通事故などの事故防止や防犯を取り上げるものとする。
(5) 内容の(3)及び(4)にかかわって、地域の社会生活を営む上で大切な法やきまりについて扱うものとする。
(6) 内容の(5)のウの「具体的事例」については、開発、教育、文化、産業などの地域の発展に尽くした先人の中から選択して取り上げるものとする。
(7) 内容の(6)については、次のとおり取り扱うものとする。
ア ウについては、自然環境、伝統や文化などの地域の資源を保護・活用している地域を取り上げること。その際、伝統的な工業などの地場産業の盛んな地域を含めること。 イ エについては、我が国や外国には国旗があることを理解させ、それを尊重する態度を育てるよう配慮すること。

第5学年 理科の学習指導要領を比較

1. 目 標
【旧学習指導要領】
(1) 植物の発芽から結実までの過程、動物の発生や成長などをそれらにかかわる条件に目を向けながら調べ、見いだした問題を計画的に追究する活動を通して、生命を尊重する態度を育てるとともに、生命の連続性についての見方や考え方を養う。←(注) 新(2)へ (2) 物の溶け方、てこ及び物の動きの変化をそれらにかかわる条件に目を向けながら調べ、見いだした問題を計画的に追究したりものづくりをしたりする活動を通して、物の変化の規則性についての見方や考え方を養う。←(注) 新(1)へ (3) 天気の変化や流水の様子を時間や水量、自然災害などに目を向けながら調べ、見いだした問題を計画的に追究する活動を通して、気象現象や流水の働きの規則性についての見方や考え方を養う。←(注) 新(2)へ
【現行学習指導要領】
(1) 物の溶け方、振り子の運動、電磁石の変化や働きをそれらにかかわる条件に目を向けながら調べ、見いだした問題を計画的に追究したりものづくりをしたりする活動を通して、物の変化の規則性についての見方や考え方を養う。←(注) 現行(2)より。若干変更
(2) 植物の発芽から結実までの過程、動物の発生や成長、流水の様子、転機の変化を条件、時間、推量、自然災害などに目を向けながら調べ、見いだした問題を計画的に追究する活動を通して、生命を尊重する態度を育てるとともに、生命の連続性、流水の働き、気象現象の規則性についての見方や考え方を養う。←(注) 現行(1)と(3)を統合
2. 内 容
【旧学習指導要領】
A 生物とその環境
(1) 植物を育て、植物の発芽、成長及び結実の様子を調べ、植物の発芽、成長及び結実とその条件についての考えをもつようにする。←(注) 新「B生命・地球」の(1)へ
ア 植物は、種子の中の養分を基にして発芽すること。
イ 植物の発芽には、水、空気及び温度が関係していること。
ウ 植物の成長には、日光や肥料などが関係していること。
エ 花にはおしべやめしべなどがあり、花粉がめしべの先に付くとめしべのもとが実になり、実の中に種子ができること。
(2) 魚を育てたり人の発生についての資料を活用したりして、卵の変化の様子を調べ、動物の発生や成長についての考えをもつようにする。←新「B生命・地球」の(2)へ
ア 魚には雌雄があり、生まれた卵は日がたつにつれて中の様子が変化してかえること。
イ 人は、母体内で成長して生まれること。
B 物質とエネルギー
(1) 物を水に溶かし、水の温度や量による溶け方の違いを調べ、物の溶け方の規則性についての考えをもつようにする。←(注) 新「A物質・エネルギー」の(1)へ
ア 物が水に溶ける量には限度があること。
イ 物が水に溶ける量は水の量や温度、溶ける物によって違うこと。また、この性質を利用して、溶けている物を取り出すことができること。
ウ 物が水に溶けても、水と物とを合わせた重さはかわらないこと。
(2) てこを使い、力の加わる位置や大きさを変えて、てこの仕組みや働きを調べ、てこの規則性についての考えをもつようにする。←(注) 新では第6学年「A物質・エネルギー」の(3)へ移動
ア 水平につりあった棒の支点から等距離に物をつるして棒が水平になったとき、物の重さは等しいこと。
イ 力を加える位置や力の大きさを変えると、てこを傾ける働きが変わり、てこがつり合うときにはそれらの間に一定のきまりがあること。
(3) おもりを使い、おもりの重さや動く速さなどを変えて物の動く様子を調べ、物の動きの規則性についての考えをもつようにする。←(注) 新「A物質・エネルギー」の(2)へ
ア 糸につるしたおもりが1往復する時間は、おもりの重さなどによっては変わらないが、糸の長さによって変わること。
イ おもりが他の物を動かす働きは、おもりの重さや動く速さによって変わること。 ←(注) イは新では削除 C 地球と宇宙
(1) 1日の天気の様子を観測したり、映像などの情報を活用したりして、天気の変わり方を調べ、天気の変化の仕方についての考えをもつようにする。  ←(注) 新「B生命・地球」の(4)へ
ア 天気によって1日の気温の変化の仕方に違いがあること。         ←(注) 新では第4学年「B生命・地球」の(3)のアへ
イ 天気の変化は、映像などの気象情報を用いて予想できること。
(2) 地面を流れる水や川の様子を観察し、流れる水の速さや量による働きの違いを調べ、流れる水の働きと土地の変化の関係についての考えをもつようにする。←(注) 新「B生命・地球」の(3)へ
ア 流れる水には、土地を削ったり、石や土などを流したり積もらせたりする働きがあること。
イ 雨の降り方によって、流れる水の速さや水の量が変わり、増水により土地の様子が大きく変化する場合があること。
【現行学習指導要領】
A 物質・エネルギー
(1) 物の溶け方←(注) 現行「B物質とエネルギー」の(1)より
  物を水に溶かし、水の温度や量による溶け方の違いを調べ、物の溶け方の規則性についての考えをもつことができるようにする。
ア 物が水に溶ける量には限度があること。
イ 物が水に溶ける量は水の温度や量、溶ける物によって違うこと。また、この性質を利用して、溶けている物を取り出すことができること。
ウ 物が水に溶けても、水と物とを合わせた重さはかわらないこと。
(2) 振り子の運動←(注) 現行「B物質とエネルギー」の(3)より
  おもりを使い、おもりの重さや糸の長さなどを変えて振り子の動く様子を調べ、振り子の運動の規則性についての考えをもつことができるようにする。
ア 糸につるしたおもりが1往復する時間は、おもりの重さなどによっては変わらないが、糸の長さによって変わること。
(3) 電流の働き←(注) 現行第6学年「B物質とエネルギー」の(3)より移動
  電磁石の導線に電流を流し、電磁石の強さの変化を調べ、電流の働きについての考えをもつことができるようにする。
ア 電流の流れているコイルは、鉄心を磁化する働きがあり、電流の向きが変わると、電磁石の極が変わること。
イ 電磁石の強さは、電流の強さや導線の巻数によって変わること。
B 生命・地球
(1) 植物の発芽、成長、結実←(注) 現行「A生物とその環境」の(1)より
植物を育て、植物の発芽、成長及び結実の様子を調べ、植物の発芽、成長及び結実とその条件についての考えをもつことができるようにする。
ア 植物は、種子の中の養分を基にして発芽すること。
イ 植物の発芽には、水、空気及び温度が関係していること。
ウ 植物の成長には、日光や肥料などが関係していること。
エ 花にはおしべやめしべなどがあり、花粉がめしべの先に付くとめしべのもとが実になり、実の中に種子ができること。
(2) 動物の誕生←(注) 現行「A生物とその環境」の(2)より、プラスα
  魚を育てたり人の発生についての資料を活用したりして、卵の変化の様子や水中の小さな生物を調べ、動物の発生や成長についての考えをもつことができるようにする。
ア 魚には雌雄があり、生まれた卵は日がたつにつれて中の様子が変化してかえること。
イ 魚は、水中の小さな生物を食べ物にして生きていること。←(注) イ=追加
ウ 人は、母体内で成長して生まれること。
(3) 流水の働き←(注) 現行「C地球と宇宙」の(2)より
地面を流れる水や川の様子を観察し、流れる水の速さや量による働きの違いを調べ、流れる水の働きと土地の変化の関係についての考えをもつことができるようにする。
ア 流れる水には、土地を侵食したり、石や土などを運搬したり堆積させたりする働きがあること。
イ 川の上流と下流によって、川原の石の大きさや形に違いがあること 。←(注) イ=追加
ウ 雨の降り方によって、流れる水の速さや水の量が変わり、増水により土地の様子が大きく変化する場合があること。
(4) 天気の変化←(注) 現行「C地球と宇宙」の(1)より
1日の雲の様子を観測したり、映像などの情報を活用したりして、雲の動きなどを調べ、天気の変化の仕方についての考えをもつことができるようにする。
ア 雲の量や動きは、天気の変化と関係があること。←(注) ア=追加
イ 天気の変化は、映像などの気象情報を用いて予想できること。
3. 内容の取扱い
【旧学習指導要領】
(1) 内容の「A 生物とその環境」の(1)については、次のとおり取り扱うものとする。
ア アの「種子の中の養分」については、でんぷんだけを扱うこと。
イ ア、イ及びウについては、土を発芽の条件や成長の要因として扱わないこと。
ウ エについては、おしべ、めいしべ、がく及び花びらを扱うことにとどめること。また、受粉については、虫や風が関係していることに触れるにとどめること。
(2) 内容の「A 生物とその環境」の(2)については、児童がア又はイのいずれかを選択して調べるようにするものとする。また、受精に至る過程は取り扱わないものとする。
(3) 内容の「B 物質とエネルギー」の(2)のイについては、支点が力点と作用点の間にあるてこだけを用い、てこの原理が理解できる程度にとどめるものとする。
(4) 内容の「B 物質とエネルギー」の(3)については、児童がア又はイのいずれかを選択して調べるようにするものとする。
(5) 内容の「B 物質とエネルギー」の指導に当たっては、2種類程度のものづくりを行うものとする。
(6) 内容の「C 地球と宇宙」の(1)のイについては、台風の進路による天気の変化や台風と降雨との関係についても触れるものとする。
【現行学習指導要領】
(1) 内容の「A 物質・エネルギー」の指導に当たっては2種類以上のものづくりを行うものとする。
(2) 内容の「B 生命・地球」の(1)については、次のとおり取り扱うものとする。
ア アの「種子の中の養分」については、でんぷんを扱うこと。
イ エについては、おしべ、めしべ、がく及び花びらを扱うこと。また、受粉については、風や昆虫などが関係していることにも触れること。
(3) 内容の「B 生命・地球」の(2)のウについては、受精に至る過程は取り扱わないものとする。
(4) 内容の「B 生命・地球」の(4)のイについては、台風の進路による天気の変化や台風と降雨との関係についても触れるものとする

第6学年 理科の学習指導要領を比較

1. 目 標
【旧学習指導要領】
(1) 生物の体のつくりと働き及び生物と環境とを関係付けながら調べ、見いだした問題を多面的に追究する活動を通して、生命を尊重する態度を育てるとともに、生物の体の働き及び生物と環境とのかかわりについての見方や考え方を養う。←(注) 新(2)へ
(2) 水溶液、物の燃焼、電磁石の変化や働きをその要因と関係付けながら調べ、見いだした問題を多面的に追究したりものづくりをしたりする活動を通して、物の性質や働きについての見方や考え方を養う。←(注) 新(1)へ
(3) 土地のつくりと変化の様子を自然災害などと関係付けながら調べ、見いだした問題を多面的に追究する活動を通して、土地のつくりと変化のきまりについての見方や考え方を養う。←(注) 新(2)へ
【現行学習指導要領】
(1) 燃焼、水溶液、てこ及び電気による現象についての要因や規則性を推論しながら調べ、見いだした問題を計画的に追究したりものづくりをしたりする活動を通して、物の性質や規則性についての見方や考え方を養う。←(注) 現行(2)より
(2) 生物の体のつくりと働き、生物と環境、土地のつくりと変化の様子、月と太陽の関係を推論しながら調べ、見いだした問題を計画的に追究する活動を通して、生命を尊重する態度を育てるとともに、生物の体の働き、生物と環境とのかかわり、土地のつくりと変化のきまり、月の位置や特徴についての見方や考え方を養う。←(注) 現行(1)と(3)を統合、ブラスα
2. 内 容
【旧学習指導要領】
A 生物とその環境
(1) 人及び他の動物を観察したり資料を活用したりして、呼吸、消化、排出及び循環の働きを調べ、人及び他の動物の体のつくりと働きについての考えをもつようにする。 ←(注) 新「B生命・地球」の(1)へ
ア 体内に酸素が取り入れられ、体外に二酸化炭素などが出されていること。
イ 食べ物は、口、胃、腸などを通る間に消化、吸収され、吸収されなかった物は排出されること。
ウ 血液は、心臓の働きで体内を巡り、養分、酸素及び二酸化炭素を運んでいること。
(2) 動物や植物の生活を観察し、生物の養分の取り方を調べ、生物と環境とのかかわりについての考えをもつようにする。
ア 植物の葉に日光が当たるとでんぷんができること。←(注) 新「B生命・地球」の(2)アへ
イ 生きている植物体や枯れた植物体は動物によって食べられること。←(注) 新(3)イへ
ウ 生物は、水及び空気を通して周囲の環境とかかわって生きていること。←(注) 新(3)アへ
B 物質とエネルギー
(1) いろいろな水溶液を用い、その性質や金属を変化させる様子を調べ、水溶液の性質や働きについての考えをもつようにする。←(注) 新「A物質・エネルギー」の(2)へ
ア 水溶液には、酸性、アルカリ性及び中性のものがあること。
イ 水溶液には、気体が溶けているものがあること。
ウ 水溶液には、金属を変化させるものがあること。
(2) 物を燃やし、物や空気の変化を調べ、燃焼の仕組みについての考えをもつようにする。←(注) 新「A物質・エネルギー」の(1)へ
ア 植物体が燃えるときには、空気中の酸素が使われて二酸化炭素ができること。
(3) 電磁石の導線に電流を流し、電磁石の強さの変化を調べ、電流の働きについての考えをもつようにする。←(注) 新では第5学年「A物質・エネルギー」の(3)へ移動
ア 電流の流れている巻き線は、鉄心を磁化する働きがあり、電流の向きが変わると、電磁石の極が変わること。
イ 電磁石の強さは、電流の強さや導線の巻き数によって変わること。
C 地球と宇宙
(1) 土地やその中に含まれる物を観察し、土地のつくりや土地のでき方を調べ、土地のつくりと変化についての考えをもつようにする。←(注) 新「B生命・地球」の(4)へ
ア 土地は、礫、砂、泥、火山灰及び岩石からできており、層をつくって広がっているものがあること。
イ 地層は、流れる水の働きや火山の噴火によってでき、化石が含まれているものがあること。
ウ 土地は、火山の噴火によって変化すること。
エ 土地は、地震によって変化すること。
【現行学習指導要領】
A 物質・エネルギー
(1) 燃焼の仕組み←(注) 現行「B物質とエネルギー」の(2)より
物を燃やし、物や空気の変化を調べ、燃焼の仕組みについての考えをもつことができるようにする。
ア 植物体が燃えるときには、空気中の酸素が使われて二酸化炭素ができること。
(2) 水溶液の性質←(注) 現行「B物質とエネルギー」の(1)より
いろいろな水溶液を用い、その性質や金属を変化させる様子を調べ、水溶液の性質や働きについての考えをもつことができるようにする。
ア 水溶液には、酸性、アルカリ性及び中性のものがあること。
イ 水溶液には、気体が溶けているものがあること。
ウ 水溶液には、金属を変化させるものがあること。
(3) てこの規則性←(注) 現行第5学年「B物質とエネルギー」の(2)より移動
てこを使い、力の加わる位置や大きさを変えて、てこの仕組みや働きを調べ、てこの規則性についての考えをもつことができるようにする。
ア 水平につり合った棒の支点から等距離に物をつるして棒が水平になったとき、物の重さは等しいこと。
イ 力を加える位置や力の大きさを変えると、てこを傾ける働きが変わり、てこがつり合うときにはそれらの間に規則性があること。
ウ 身の回りには、てこの規則性を利用した道具があること。←(注) ウ=追加
(4) 電気の利用←(注) 「(4)電気の利用」=追加
手回し発電機などを使い、電気の利用の仕方を調べ、電気の性質や働きについての考えをもつことができるようにする。
ア 電気は、つくりだしたり蓄えたりすることができること。
イ 電気は、光、音、熱などに変えることができること。
ウ 電熱線の発熱は、その太さによって変わること。
エ 身の回りには、電気の性質や働きを利用した道具があること。
B 生命・地球
(1) 人の体のつくりと働き←(注) 現行「A生物とその環境」の(1)より、プラスα
人や他の動物を観察したり資料を活用したりして、呼吸、消化、排出及び循環の働きを調べ、人や他の動物の体のつくりと働きについての考えをもつことができるようにする。
ア 体内に酸素が取り入れられ、体外に二酸化炭素などが出されていること。
イ 食べ物は、口、胃、腸などを通る間に消化、吸収され、吸収されなかった物は排出されること。
ウ 血液は、心臓の働きで体内を巡り、養分、酸素及び二酸化炭素などを運んでいること。
エ 体内には、生命を維持するための様々な臓器があること。←(注) エ=追加
(2) 植物の養分と水の通り道←(注) 「(2)植物の養分と水の通り道」=追加
植物を観察し、植物の体内の水などの行方や葉で養分をつくる働きを調べ、植物の体のつくりと働きについての考えをもつことができるようにする。
ア 植物の葉に日光が当たるとでんぷんができること。←(注) 現行「A生物とその環境」の(2)アより
イ 根、茎及び葉には、水の通り道があり、根から吸い上げられた水は主に葉から蒸散していること。←(注) イ=追加
(3) 生物と環境
動物や植物の生活を観察したり、資料を活用したりして調べ、生物と環境とのかかわりについての考えをもつことができるようにする。
ア 生物は、水及び空気を通して周囲の環境とかかわって生きていること。←(注) 現行(2)ウより
イ 生物の間には、食う食われるという関係があること。←(注) 現行(2)イより
3. 内容の取扱い
【旧学習指導要領】
(1) 内容の「A 生物と環境」の(1)については、次のとおり取り扱うものとする。
ア ア、イ及びウについては、体内に取り込まれた物質の使われ方は扱わないこと。
イ ウについては、心臓の拍動と脈拍が関係することにも触れること。
(2) 内容の「A 生物とその環境」の(2)のウについては、食物連鎖などは取り扱わないものとする。
(3) 内容の「B 物質とエネルギー」の指導に当たっては、2種類程度のものづくりを行うものとする。
(4) 内容の「C 地球と宇宙」の(1)については、次のとおり取り扱うものとする。
ア アで扱う岩石は、礫岩、砂岩及び泥岩のみとする。
イ 化石は地層が水の作用でできたことを示す程度にとどめること。
ウ ウ、エについては、児童がウ又はエのいずれかを選択して調べるようにすること。
エ エについては、地震の原因については触れないこと。
【現行学習指導要領】
(1) 内容の「A 物質・エネルギー」の指導に当たっては、2種類以上のものづくりを行うものとする。
(2) 内容の「B 生命・地球」の(1)については、次のとおり取り扱うものとする。
ア ウについては、心臓の拍動と脈拍が関係することにも触れること。
イ エについては、主な臓器として、肺、胃、小腸、大腸、肝臓、腎臓、心臓を扱うこと。
(3) 内容の「B 生命・地球」の(3)のアについては、水が循環していることにも触れるものとする。
(4) 内容の「B 生命・地球」の(4)については、次のとおり取り扱うものとする。
ア アについては、岩石として礫岩、砂岩及び泥岩を扱うこと。
イ イの「化石」については、地層が流れる水の働きによって堆積したことを示す証拠として扱うこと。
(5) 内容の「B 生命・地球」の(5)のアについては、地球から見た太陽と月の位置関係で扱うものとする。

2010年10月16日 « トップへ » 2010年10月18日