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学習指導要領や教科書の改訂で、社会の授業の内容はどのように変わりますか?

学習指導要領や教科書の改訂で、授業の内容はどのように変わりますか?授業の時間数が1割ほど増加するに伴って、社会のそれぞれの分野の学習内容も深くなり、増えていきます。特に地理の学習内容には大幅な変更があり、世界地理(6地域)と日本地理(7地域)の諸地域をすべて学習するようになっています。歴史においては、日本史では近現代が充実。世界史では四大文明や三大宗教、中世ヨーロッパ史などが増えています。公民では社会の問題に向き合えるような概念の学習が扱われています。

今回の学習指導要領の改訂は、「詰め込み型」だった10年前までの教育姿勢から「ゆとり教育」に変わり、それによって一般常識の不足が指摘され始めたことへの反省がきっかけではありますが、単純に10年前に立ち戻ったわけではありません。学習の水準は10年前に戻ったと言えますが、その意図や目標には変化があります。

今回の改訂全体の目標として、社会生活についての理解を深め、日本国土と歴史に対する理解と愛情を育てることが掲げられています。簡単に言えば、社会の学習を通じて世界における日本を学び、もっと好きになってもらう、ということですね。

また、国際社会に生きる上で、日本が「平和」で「民主的」な国家と社会の形成者であることへの理解を深め、その一員としての資質を育む、という目標もあります。ちょっと中学生には難しい内容かもしれませんが、編集者としては,少しでもその理解に役立つ教材にしたいと思っています。

「教科書準拠」の社会の参考書を使うことにはどのようなメリットがありますか?

学校教育の基本が教科書にあることは明らかです。社会もほかの教科と同様に徐々に学習範囲が広がり、内容が深くなっていきますから、まず学校の授業内容をしっかり押さえることがなにより大切です。

学習量も時間数も10年前の水準に戻っただけに、学校の授業についていくのも大変になるでしょう。そんなときに、教科書準拠の参考書はきっとお役に立てるはずです。勉強を楽しんで、好きになるためにも、学校の授業で疑問点を残したままにはしたくないですし、授業だけでは理解が追いつかないこともあります。その日の疑問をその日のうちに解決するには、やはり教科書準拠の教材の存在は大きいでしょう。「教科書ワーク」を始めとする文理の教材は、そうした目的のために作られています。

社会の勉強に関してアドバイスはありますか?

社会科には,文化や歴史だけでなく、世界における地理関係、経済情勢、生活水準、国土の問題など、身の回りから国際社会に羽ばたいていくために必要な要素がたくさん詰まっています。社会の授業で学んだことが基盤になって、日本について考え、発言できる人物になってくれればと強く願います。せっかく日本に生まれたのですから、自分の国を理解して好きになれた方が幸せですよね。

文理の教材は学校教育の中心になる教科書を補佐するためのものですから、ご家庭でもぜひ活用していただきたいと願います。

文理では、社会の教材を作る際に、どのような点に注意していますか?

とにかく分かりやすさ、理解のしやすさですね。理解できれば、勉強が楽しくなります。楽しくなれば、自然と教科が好きになります。社会という教科を好きになってもらうこと、それが一番大切ですから。好きになって、興味を高めてもらって、身の回りを取り巻くさまざまな事象に関心を持ってもらって、学習意欲につなげてもらえればと願います。文理では、つねにそうした願いを実現させるための教材作りを心がけています。いつも教科書の隣に文理の教材が置かれていることを、心から願っています。


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