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2010年10月16日

教科書改訂の背景とこれからの流れ

ゆとり教育から学力重視の方向へ舵が切られ、授業時間数と質が増えていきます。
「生きる力」(学習指導要領全体を貫く考え方)が問われていくという方向に変わりはなく、
その考え方が教育の現場、教科書に反映されていきます。

教科書改訂の背景とこれからの流れ平成14年の改訂で「ゆとり教育」をもっと進める形で、学習内容が3割削減され、「学習指導要領」のその方針は教科書にも反映されました。
しかし、そのころからすでに学力低下はクローズアップされており、世間は「ゆとり教育」に対して批判的な見方をしていたと言えます。
平成18年の改訂では、文科省と世間のギャップを埋めるべく、「学習指導要領」は変わらないが教科書が部分改訂され「発展的な学習内容」が組み込まれた形になりました。

今までの「学習指導要領」では「これ以上は教えてはいけない」という教科書内容の最高基準を記載するものでしたが、14年以降は、「これは最低限教えなくてはならない」最低基準を決めて、生徒の状況に応じてそれ以上教えていいという形でした。それがまた学力重視への路線変更により、3割削減したのと同じくらいの分量を復活させる方向になったのです。

教科書ワークも14年のときはゆとり教育にそって内容を減らしましたが、18年の改訂からは、学力重視の方向でボリュームを増やし問題集的な内容にすることで、良い評価を得ています。

24年の「学習指導要領」の改訂は、「脱ゆとり改訂」と呼ばれ、次ページで説明する通り学習内容が大幅に増え、教科書自体が厚くなりました。「ゆとり教育」以前よりも増えたほどです。

そして28年。「学習指導要領」は変わりませんが、教科書の改訂が行われました。
教科書のページはさらに若干のボリューム増に。そして、アクティブラーニングと呼ばれる能動的な学習態度が重視されるなどの変化が生じています。

>>では、教科書はどのように変わったのでしょうか?

2010年10月13日

文理と教科書ワークの歴史

教科書ワークの発刊年度は1981年、今から約30年前になります。
1981年といえば神戸ポートアイランド博覧会が開幕され、
イギリスのチャールズ皇太子がダイアナ妃と結婚、
黒柳徹子さんの『窓ぎわのトットちゃん』が出版された年でした。

ちなみに教科書ワークの先輩にあたる教科書ガイドが発刊されたのはもっと前の1961年。
文理は半世紀以上、学校の教科書と共に歩んできました
なかには親子3世代で教科書ガイド、教科書ワークを使っているという方もいらっしゃって、
まるで老舗の料理屋さんか街角にある文房具屋さんのようです。

1980年の小学校の指導要領の改訂にともなって発刊された教科書ワークは国語と算数だけでした。
教科書ワークの歴史
国語では教科書で習う漢字と文章の内容を理解する「基本のワーク」
「まとめのワーク」で構成されており、算数も同じくふたつのワークによって、
教科書とリンクした内容で展開されていました。

当時は編集者全員が連日の深夜残業を行いながら、やっと新学期の
店頭陳列に間に合わせたというエピソードも。
それは「子どもたちに勉強の面白さ、知ることの楽しさを感じてもらいたい!」
という、編集者ひとりひとりの思いが現実になった瞬間でした。

時代は移り変わり、学習指導要領の変化によって教科書の内容も見直されてきましたが、
基本を大切に教科書とタッグを組んで子どもたちをサポートする
という文理の基本概念は変わることはありません。

2010年10月12日

教科書準拠とは?

教科書準拠教科書準拠とは、教科書の内容にあった学習参考書のことをいいます。
ページを開くと目次、内容、そして教科書ではどのページに該当するか
明記されているので授業の予習、復習をスムーズに行うことができます。

学校の授業で理解できない内容があったとしましょう。
家に帰って机に向かって教科書を読み返しても、今ひとつわかりにくい。
これは教科書に原因があるのではありません

たとえば円すいを正面から見たとしましょう。
横からでは三角に、下からだと丸に見えます。
物体を立体的に見ることができる3Dで見ると、それがすぐに円すいだということがわかります。

見る方法や方向で図形は違って見えますが、何かを理解しようとするとき、
ずっと同じ角度からでは同じ結論しか出てきません。
でもちょっと考え方や見方を変えた途端に「あっ!そうだ」とひらめくことがあります。

参考書は、この"別の方向から見てみる""理解するサポートをしてくれる"
教科書のサポーター的な役割を果たすといってもいいでしょう。

便利で頼もしいサポーターである参考書や問題集ですが、さまざまな種類が発売されています。
わかりやすく図解されているもの、カラーで親しみが持てそうなもの...
パラパラとページをめくって「これならよさそう」と買ってみたところ
ほとんど使われることなく本棚にしまいっぱなしのものがある、という経験はないでしょうか?

その原因のひとつに学校の授業と展開内容が違っている、という点があります。
ひとつひとつのセンテンスは、とてもわかりやすいのですが
教科書と一緒に勉強しようとすると、あちこちのページを開かなければ
ならないことがあります。

教科書準拠は教科書にぴったり内容があっているので、
教科書と一緒に広げて復習、予習をすることができます。
料理にたとえれば、野菜を切りたいときに包丁が、
目玉焼きをつくりたいときにフライパンが出てくるような感じでしょうか。

一見、当たり前のことのようですが、どんなに優れた道具でも使いこなすことができなかったり、
用途とは違ったものを選んでしまうと何の役にも立ちません。

お子さんの学力向上のためにも適切でわかりやすく、何よりお子さま自身が
積極的に勉強に取り組むようになれる学習参考書や問題集を選びたい
ですね。

さて、自宅での勉強は予習・復習がセットのようになっていますが、
まず大切なのは復習です。
わからないことをそのままにせず、今日習ったことをしっかりと理解して覚えることで、
新しい知識を取り入れる=予習をすることができます。

教科書準拠これは家を建てるのと同じです。
しっかりと土台づくりができれば、次に柱を立て、壁をつくることができます。
しかし土台が不安定な状態で、次から次に柱や壁をつくったとしたら、
あっという間に崩れてしまうでしょう。

復習がしっかりできれば、自ずと予習する楽しみが生まれます
授業を確実に理解することで成績も上がり、それに比例してやる気もアップします。

学ぶ姿勢をつくる大切な時期でもある小学生時代、教科書準拠に基づいた
教科書ワークで着実に"勉強力"を身につけましょう。
それはお子さんの可能性を広げる無限のエネルギーになるはずです。


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