2010年10月 3日 - 2010年10月 9日 « トップへ » 2010年10月17日 - 2010年10月23日

2010年10月16日

第5学年 社会の学習指導要領を比較

1. 目 標
【旧学習指導要領】
(1) 我が国の産業の様子、産業と国民生活との関連について理解できるようにし、我が国の産業の発展に関心をもつようにする。
(2) 我が国の国土の様子について理解できるようにし、環境の保全の重要性について関心を深めるようにするとともに、国土に対する愛情を育てるようにする。
(3) 社会的事象を具体的に調査し、地図、統計などの各種の基礎的資料を効果的に活用し、調べたことを表現するとともに、社会的事象の意味について考える力を育てるようにする。
【現行学習指導要領】
(1) 我が国の国土の様子、国土の環境と国民生活との関連について理解できるようにし、環境の保全や自然災害の防止の重要性について関心を深め、国土に対する愛情を育てるようにする。
(2) 我が国の産業の様子、産業と国民生活との関連について理解できるようにし、我が国の産業の発展や社会の情報化の進展に関心をもつようにする。←(注) 「社会の情報化」=追加
(3) 社会的事象を具体的に調査するとともに、地図や地球儀、統計などの各種の基礎的資料を効果的に活用し、社会的事象の意味について考える力、調べたことや考えたことを表現する力を育てるようにする。
2. 内 容
【旧学習指導要領】
(1) 我が国の農業や水産業について、次のことを調査したり地図や地球儀、資料などを活用したりして調べ、それらは国民の食料を確保する重要な役割を果たしていることや自然環境とのかかわりをもって営まれていることを考えるようにする。
ア 様々な食料生産が国民の食生活を支えていること、食料の中には外国から輸入しているものがあること。
イ 我が国の主な食料生産物の分布や土地利用の特色など
ウ 食料生産に従事している人々の工夫や努力、生産地と消費地を結ぶ運輸の働き
(2) 我が国の工業生産について、次のことを調査したり地図や地球儀、資料などを活用したりして調べ、それらは国民生活を支える重要な役割を果たしていることを考えるようにする。
ア 様々な工業製品が国民生活を支えていること。
イ 我が国の各種の工業生産や工業地域の分布など
ウ 工業生産に従事している人々の工夫や努力、工業生産を支える貿易や運輸などの働き
(3) 我が国の通信などの産業について、次のことを見学したり資料を活用したりして調べ、これらの産業は国民の生活に大きな影響を及ぼしていることや情報の有効な活用が大切であることを考えるようにする。
ア 放送、新聞、電信電話などの産業と国民生活とのかかわり
イ これらの産業に従事している人々の工夫や努力→(注) 削除
(4) 我が国の国土の自然などの様子について、次のことを地図その他の資料を活用して調べ、国土の環境が人々の生活や産業と密接な関連をもっていることを考えるようにする。→(注) 新では(1)へ
ア 国土の位置、地形や気候の概要、気候条件から見て特色ある地域の人々の生活
イ 公害から国民の健康や生活環境を守ることの大切さ
ウ 国土の保全や水資源の涵養のための森林資源の働き
【現行学習指導要領】
(1) 我が国の国土の自然などの様子について、次のことを地図や地球儀、資料などを活用して調べ、国土の環境が人々の生活や産業と密接な関連をもっていることを考えるようにする。←(注) 現行(4)より
ア 世界の主な大陸と海洋、主な国の名称と位置、我が国の位置と領土←(注) 追加
イ 国土の地形や気候の概要、自然条件から見て特色ある地域の人々の生活
ウ 公害から国民の健康や生活環境を守ることの大切さ
エ 国土の保全などのための森林資源の働き及び自然災害の防止
(2) 我が国の農業や水産業について、次のことを調査したり地図や地球儀、資料などを活用したりして調べ、それらは国民の食料を確保する重要な役割を果たしていることや自然環境とのかかわりをもって営まれていることを考えるようにする。
ア 様々な食料生産が国民の食生活を支えていること、食料の中には外国から輸入しているものがあること。
イ 我が国の主な食料生産物の分布や土地利用の特色など
ウ 食料生産に従事している人々の工夫や努力、生産地と消費地を結ぶ運輸などの働き
(3) 我が国の工業生産について、次のことを調査したり地図や地球儀、資料などを活用したりして調べ、それらは国民生活を支える重要な役割を果たしていることを考えるようにする。
ア 様々な工業製品が国民生活を支えていること。
イ 我が国の各種の工業生産や工業地域の分布など
ウ 工業生産に従事している人々の工夫や努力、工業生産を支える貿易や運輸などの働き
(4) 我が国の情報産業や情報化した社会の様子について、次のことを調査したり資料を活用したりして調べ、情報化の進展は国民の生活に大きな影響を及ぼしていることや情報の有効な活用が大切であることを考えるようにする。←(注) 「情報産業」「情報化」を強調
ア 放送、新聞などの産業と国民生活とのかかわり
イ 情報化した社会の様子と国民生活とのかかわり←(注) 追加
3. 内容の取扱い
【旧学習指導要領】
(1) 内容の(1)のウについては、農業や水産業の盛んな地域の具体的事例を通して調べることとし、稲作のほか、野菜、果物、畜産物、水産物などの中から一つを取り上げるものとする。
(2) 内容の(2)のウについては、工業の盛んな地域の具体的事例を通して調べることとし、金属工業、機械工業、石油化学工業、食料品工業などの中から一つを取り上げるものとする。
(3) 内容の(1)のウ及び(2)のウの「運輸の働き」にかかわって、交通網について取り扱うものとする。
(4) 内容の(3)のイについては、放送、新聞、電信電話などのなかから一つを取り上げるものとする。
(5) 内容の(1)から(3)の指導に当たっては、仕組みや工程に深入りしないよう配慮するものとする。
(6) 内容の(4)については、次のとおり取り扱うものとする。
ア アの「国土の位置」の指導については、我が国の領土と近隣の諸国を取り上げるものとすること。その際、我が国や諸外国には国旗があることを理解するとともに、それを尊重する態度を育てるよう配慮すること。
イ アの「気候条件から見て特色ある地域」については、事例地を選択して取り上げ、自然環境に適応しながら生活している人々の工夫を具体的に扱うこと。
ウ イについては、大気の汚染、水質の汚濁などの中から具体的事例を選択して取り上げること。
エ ウについては、我が国の国土保全等の観点から扱うようにし、森林資源の育成や保護に従事している人々の工夫や努力及び環境保全のための国民一人一人の協力の必要性に気付くよう配慮すること。
【現行学習指導要領】
(1) 内容の(1)については、次のとおり取り扱うものとする。
ア アの「主な国」については、近隣の諸国を含めて取り上げるものとすること。その際、我が国や諸外国には国旗があることを理解するとともに、それを尊重する態度を育てるよう配慮すること。
イ イの「自然条件から見て特色ある地域」については、事例地を選択して取り上げ、自然環境に適応しながら生活している人々の工夫を具体的に扱うこと。
ウ ウについては、大気の汚染、水質の汚濁などの中から具体的事例を選択して取り上げること。
エ エについては、我が国の国土保全等の観点から扱うようにし、森林資源の育成や保護に従事している人々の工夫や努力及び環境保全のための国民一人一人の協力の必要性に気付くよう配慮すること。
(2) 内容の(2)のウについては、農業や水産業の盛んな地域の具体的事例を通して調べることとし、稲作のほか、野菜、果物、畜産物、水産物などの中から一つを取り上げるものとする。
(3) 内容の(3)のウについては、工業の盛んな地域の具体的事例を通して調べることとし、金属工業、機械工業、石油化学工業、食料品工業などの中から一つを取り上げるものとする。
(4) 内容の(2)のウ及び(3)のウにかかわって、価格や費用、交通網について取り扱うものとする。
(5) 内容の(4)については、次のとおり取り扱うものとする。
ア アについては、放送、新聞などの中から選択して取り上げること。
イ イについては、情報ネットワークを有効に活用して公共サービスの向上に努めている教育、福祉、医療、防災などの中から選択して取り上げること。

第6学年 社会の学習指導要領を比較

1. 目 標
【旧学習指導要領】
(1) 国家・社会の発展に大きな働きをした先人の業績や優れた文化遺産について興味・関心と理解を深めるようにするとともに、我が国の歴史や伝統を大切にし、国を愛する心情を育てるようにする。
(2) 日常生活にける政治の働きと我が国の政治の考え方及び我が国と関係の深い国の生活や国際社会における我が国の役割を理解できるようにし、平和を願う日本人として世界の国々の人々と共に生きていくことが大切であることを自覚できるようにする。
(3) 社会的事象を具体的に調査し、地図や年表などの各種の基礎資料を効果的に活用し、調べたことを表現するとともに、社会的事象の意味をより広い視野から考える力を育てるようにする。
【現行学習指導要領】
(1) 国家・社会の発展に大きな働きをした先人の業績や優れた文化遺産について興味・関心と理解を深めるようにするとともに、我が国の歴史や伝統を大切にし、国を愛する心情を育てるようにする。
(2) 日常生活にける政治の働きと我が国の政治の考え方及び我が国と関係の深い国の生活や国際社会における我が国の役割を理解できるようにし、平和を願う日本人として世界の国々の人々と共に生きていくことが大切であることを自覚できるようにする。
(3) 社会的事象を具体的に調査するとともに、地図や地球儀、年表などの各種の基礎資料を効果的に活用し、社会的事象の意味をより広い視野から考える力、調べたことを表現する力を育てるようにする。
2. 内 容
【旧学習指導要領】
(1) 我が国の歴史上の主な事象について、人物の働きや代表的な文化遺産を中心に遺跡や文化財、資料などを活用して調べ、歴史を学ぶ意味を考えるようにするとともに、自分たちの生活の歴史的背景、我が国の歴史や先人の働きについて理解と関心を深めるようにする。
ア 農耕の始まり、古墳について調べ、大和朝廷による国土の統一の様子が分かること。その際、神話・伝承を調べ、国の形成に関する考え方などに関心をもつこと。
イ 大陸文化の摂取、大化の改新、大仏造営の様子、貴族の生活について調べ、天皇を中心とした政治が確立されたことや日本風の文化が起こったことが分かること。
ウ 源平の戦い、鎌倉幕府の始まり、元との戦い、京都の室町に幕府が置かれたころの代表的な建造物や絵画について調べ、武士による政治が始まったことや室町文化が生まれたことが分かること。→(注) 新ではウとオに分かれた。
エ キリスト教の伝来、織田・豊臣の天下統一について調べ、戦国の世が統一されたことが分かること。
オ 江戸幕府の始まり、大名行列、鎖国、歌舞伎や浮世絵、国学や蘭学について調べ、身分制度が確立し武士による政治が安定したことや町人の文化が栄え新しい学問が起こったことが分かること。
カ 黒船の来航、明治維新、文明開化などについて調べ、廃藩置県や四民平等などの諸改革を行い、欧米の文化を取り入れつつ近代化を進めたことが分かること。
キ 大日本帝国憲法の発布、日清・日露の戦争、条約改正、科学の発展などについて調べ、我が国の国力が充実し国際的地位が向上したことが分かること。
ケ 日華事変、我が国にかかわる第二次世界大戦、日本国憲法の制定、オリンピックの開催などについて調べ、戦後我が国は民主的な国家として出発し、国民生活が向上し国際社会の中で重要な役割を果たしてきたことが分かること。
(2) 我が国の政治の働きについて、次のことを調査したり資料を活用したりして調べ、国民主権と関連付けて政治は国民生活の安定と向上を図るために大切な働きをしていること、現在の我が国の民主政治は日本国憲法の基本的な考え方に基づいていることを考えるようにする。
ア 国民生活には地方公共団体や国の政治の働きが反映していること。
イ 日本国憲法は、国家の思想、天皇の地位、国民としての権利及び義務など国家や国民生活の基本を定めていること。
(3) 世界の中の日本の役割について、次のことを調査したり地図や資料などを活用したりして調べ、外国の人々と共に生きていくためには異なる文化や習慣を理解し合うことが大切であること、世界平和の大切さと我が国が世界において重要な役割を果たしていることを考えるようにする。
ア 我が国と経済や文化などの面でつながりが深い国の人々の生活の様子
イ 我が国の国際交流や国際協力の様子及び平和な国際社会の実現に努力している国際連合の働き
【現行学習指導要領】
(1) 我が国の歴史上の主な事象について、人物の働きや代表的な文化遺産を中心に遺跡や文化財、資料などを活用して調べ、歴史を学ぶ意味を考えるようにするとともに、自分たちの生活の歴史的背景、我が国の歴史や先人の働きについて理解と関心を深めるようにする。
ア 狩猟・採集や農耕の生活、古墳について調べ、大和朝廷による国土の統一の様子が分かること。その際、神話・伝承を調べ、国の形成に関する考え方などに関心をもつこと。←(注) 「狩猟・採集の生活」(縄文時代)=追加
イ 大陸文化の摂取、大化の改新、大仏造営の様子、貴族の生活について調べ、天皇を中心とした政治が確立されたことや日本風の文化が起こったことが分かること。
ウ 源平の戦い、鎌倉幕府の始まり、元との戦いについて調べ、武士による政治が始まったことが分かること。←(注) 現行のウの一部
エ 京都の室町に幕府が置かれたころの代表的な建造物や絵画について調べ、室町文化が生まれたことが分かること。←(注) 現行のウの一部
オ キリスト教の伝来、織田・豊臣の天下統一、江戸幕府の始まり、参勤交代、鎖国について調べ、戦国の世が統一され、身分制度が確立し武士による政治が安定したことが分かること。
カ 歌舞伎や浮世絵、国学や蘭学について調べ、町人の文化が栄え新しい学問が起こったことが分かること。←(注) 現行のエとオを新のオとカに再編成
キ 黒船の来航、明治維新、文明開化などについて調べ、廃藩置県や四民平等などの諸改革を行い、欧米の文化を取り入れつつ近代化を進めたことが分かること。
ク 大日本帝国憲法の発布、日清・日露の戦争、条約改正、科学の発展などについて調べ、我が国の国力が充実し国際的地位が向上したことが分かること。
ケ 日華事変、我が国にかかわる第二次世界大戦、日本国憲法の制定、オリンピックの開催などについて調べ、戦後我が国は民主的な国家として出発し、国民生活が向上し国際社会の中で重要な役割を果たしてきたことが分かること。
(2) 我が国の政治の働きについて、次のことを調査したり資料を活用したりして調べ、国民主権と関連付けて政治は国民生活の安定と向上を図るために大切な働きをしていること、現在の我が国の民主政治は日本国憲法の基本的な考え方に基づいていることを考えるようにする。
ア 国民生活には地方公共団体や国の政治の働きが反映していること。
イ 日本国憲法は、国家の思想、天皇の地位、国民としての権利及び義務など国家や国民生活の基本を定めていること。
(3) 世界の中の日本の役割について、次のことを調査したり地図や地球儀、資料などを活用したりして調べ、外国の人々と共に生きていくためには異なる文化や習慣を理解し合うことが大切であること、世界平和の大切さと我が国が世界において重要な役割を果たしていることを考えるようにする。
ア 我が国と経済や文化などの面でつながりが深い国の人々の生活の様子
イ 我が国の国際交流や国際協力の様子及び平和な国際社会の実現に努力している国際連合の働き
3. 内容の取扱い
【旧学習指導要領】
(1) 内容の(1)については、次のとおり取り扱うものとする。
ア 児童の興味・関心を重視し、取り上げる人物や文化遺産の重点の置き方に工夫を加えるなど、精選して具体的に理解できるようにすること。
イ 取り上げる歴史的事象は、アからクに示す事項にとどめ、網羅的に取り上げないようにすること。
ウ 歴史学習全体を通して、我が国は長い歴史をもち文化や伝統をはぐくんできたこと、我が国の歴史は政治の中心地や世の中の様子などによって幾つかの時期に分けられることに気付くようにすること。
エ アの「神話・伝承」については、古事記、日本書紀、風土記などの中から適切なものを取り上げること。
オ アからキまでについては、例えば、次に掲げる人物を取り上げ、人物の働きや代表的な文化遺産を通して学習できるように指導すること。
卑弥呼、聖徳太子、小野妹子、中大兄皇子、中臣鎌足、聖武天皇、行基、鑑真、藤原道長、紫式部、清少納言、平清盛、源頼朝、源義経、北条時宗、足利義満、足利義政、雪舟、ザビエル、織田信長、豊臣秀吉、徳川家康、徳川家光、近松門左衛門、歌川(安藤)広重、本居宣長、杉田玄白、伊能忠敬、ペリー、勝海舟、西郷隆盛、大久保利通、木戸孝允、明治天皇、福沢諭吉、大隈重信、板垣退助、伊藤博文、陸奥宗光、東郷平八郎、小村寿太郎、野口英世
カ ウの「建造物や絵画」、オの「歌舞伎や浮世絵」及び「国学や蘭学」については、それぞれいずれかを選択して取り上げることができること。
キ クについては、取り上げる歴史的事象を精選するとともに、その指導に当たっては、児童の発達段階を考慮し社会的背景にいたずらに深入りしないよう配慮すること。 (2) 内容の(2)については、次のとおり取り扱うものとする。
ア 政治の働きと国民生活との関係を具体的に指導する際には、国民の祝日に関心をもち、その意義を考えさせるよう配慮すること。
イ 国会などの議会政治や選挙の意味、租税の役割などについても扱うようにすること。その際、政治の制度や機構に深入りしないよう配慮すること。
ウ アの「地方公共団体や国の政治の働き」については、身近な公共施設の建設、地域の開発、、災害復旧の取組などの中から選択して取り上げ、具体的に調べられるようにすること。
エ イの「天皇の地位」については、日本国憲法に定める天皇の国事に関する行為など児童に理解しやすい具体的な事項を取り上げ、歴史に関する学習との関連も図りながら、天皇についての理解と敬愛の念を深めるようにすること。また、イの「国民としての権利及び義務」については、参政権、納税の義務などを取り上げること。
(3) 内容の(3)については、次のとおり取り扱うものとする。
ア アについては、我が国とつながりが深い国から数か国を取り上げること。その際、それらの中から児童が一か国を選択して調べるように配慮し、様々な外国の文化を具体的に理解できるようにするとともに、我が国や諸外国の文化や伝統を尊重しようとする態度を養うこと。
イ イの「国際交流」についてはスポーツ、文化の中から、「国際協力」については教育、医学、農業などの分野で世界に貢献している事例の中から、それぞれ選択して取り上げ、国際社会における我が国の役割を具体的に考えるようにすること。
ウ イの「国際連合の働き」については、網羅的、抽象的な扱いにならないよう、ユニセフやユネスコの身近な活動を取り上げて具体的に調べるようにすること。
エ ア及びイについては、我が国の国旗と国歌の意義を理解させ、これを尊重する態度を育てるとともに、諸外国の国旗と国歌も同様に尊重する態度を育てるよう配慮すること。
【現行学習指導要領】
(1) 内容の(1)については、次のとおり取り扱うものとする。
ア 児童の興味・関心を重視し、取り上げる人物や文化遺産の重点の置き方に工夫を加えるなど、精選して具体的に理解できるようにすること。その際、ケの指導に当たっては、児童の発達の段階を考慮すること。
イ 歴史学習全体を通して、我が国は長い歴史をもち伝統や文化をはぐくんできたこと、我が国の歴史は政治の中心地や世の中の様子などによって幾つかの時期に分けられることに気付くようにすること。
ウ アの「神話・伝承」については、古事記、日本書紀、風土記などの中から適切なものを取り上げること。
エ アからクまでについては、例えば、次に掲げる人物を取り上げ、人物の働きを通して学習できるように指導すること。
卑弥呼、聖徳太子、小野妹子、中大兄皇子、中臣鎌足、聖武天皇、行基、鑑真、藤原道長、紫式部、清少納言、平清盛、源頼朝、源義経、北条時宗、足利義満、足利義政、雪舟、ザビエル、織田信長、豊臣秀吉、徳川家康、徳川家光、近松門左衛門、歌川(安藤)広重、本居宣長、杉田玄白、伊能忠敬、ペリー、勝海舟、西郷隆盛、大久保利通、木戸孝允、明治天皇、福沢諭吉、大隈重信、板垣退助、伊藤博文、陸奥宗光、東郷平八郎、小村寿太郎、野口英世
オ アからケまでについては、例えば、国宝、重要文化財に指定されているものや、そのうち世界文化遺産に登録されているものなどを取り上げ、我が国の代表的な文化遺産を通して学習できるように配慮すること。
(2) 内容の(2)については、次のとおり取り扱うものとする。
ア 政治の働きと国民生活との関係を具体的に指導する際には、各々の国民の祝日に関心をもち、その意義を考えさせるよう配慮すること。
イ 国会などの議会政治や選挙の意味、国会と内閣と裁判所の三権相互の関連、国民の司法参加、租税の役割などについても扱うようにすること。
ウ アの「地方公共団体や国の政治の働き」については、社会保障、災害復旧の取組、地域の開発などの中から選択して取り上げ、具体的に調べられるようにすること。
エ イの「天皇の地位」については、日本国憲法に定める天皇の国事に関する行為など児童に理解しやすい具体的な事項を取り上げ、歴史に関する学習との関連も図りながら、天皇についての理解と敬愛の念を深めるようにすること。また、イの「国民としての権利及び義務」については、参政権、納税の義務などを取り上げること。
(3) 内容の(3)については、次のとおり取り扱うものとする。
ア アについては、我が国とつながりが深い国から数か国を取り上げること。その際、それらの中から児童が一か国を選択して調べるように配慮し、様々な外国の文化を具体的に理解できるようにするとともに、我が国や諸外国の伝統や文化を尊重しようとする態度を養うこと。
イ イの「国際交流」についてはスポーツ、文化の中から、「国際協力」については教育、医学、農業などの分野で世界に貢献している事例の中から、それぞれ選択して取り上げ、国際社会における我が国の役割を具体的に考えるようにすること。
ウ イの「国際連合の働き」については、網羅的、抽象的な扱いにならないよう、ユニセフやユネスコの身近な活動を取り上げて具体的に調べるようにすること。
エ ア及びイについては、我が国の国旗と国歌の意義を理解させ、これを尊重する態度を育てるとともに、諸外国の国旗と国歌も同様に尊重する態度を育てるよう配慮すること。

新教育課程関連ニュース 一覧

新教育課程関連ニュース教科書はどう変わるのか?
平成27年度の教科書改訂
そもそも『学習指導要領』とは?
学習指導要領の変化~つめこみ教育の見直しからゆとり教育へ
平成23年度からの『学習指導要領』と教科書の変化
平成27年度、教科書はどう変わる?

教科別!教科書改訂
国語の教科書はどう変わる?
算数の教科書はどう変わる?
理科の教科書はどう変わる?
社会の教科書はどう変わる?

学習指導要領の新旧比較
小学1年生の学習指導要領を 新旧比較!
小学2年生の学習指導要領を 新旧比較!
小学3年生の学習指導要領を 新旧比較!
小学4年生の学習指導要領を 新旧比較!
小学5年生の学習指導要領を 新旧比較!
小学6年生の学習指導要領を 新旧比較!
小学校外国語活動(英語)の学習指導要領について

2010年10月14日

学年別 教科書ワーク徹底分析

小学1年生教科書ワーク小学2年生教科書ワーク
小学3年生教科書ワーク小学4年生教科書ワーク
小学5年生教科書ワーク小学6年生教科書ワーク

2010年10月13日

文理と教科書ワークの歴史

教科書ワークの発刊年度は1981年、今から約30年前になります。
1981年といえば神戸ポートアイランド博覧会が開幕され、
イギリスのチャールズ皇太子がダイアナ妃と結婚、
黒柳徹子さんの『窓ぎわのトットちゃん』が出版された年でした。

ちなみに教科書ワークの先輩にあたる教科書ガイドが発刊されたのはもっと前の1961年。
文理は半世紀以上、学校の教科書と共に歩んできました
なかには親子3世代で教科書ガイド、教科書ワークを使っているという方もいらっしゃって、
まるで老舗の料理屋さんか街角にある文房具屋さんのようです。

1980年の小学校の指導要領の改訂にともなって発刊された教科書ワークは国語と算数だけでした。
教科書ワークの歴史
国語では教科書で習う漢字と文章の内容を理解する「基本のワーク」
「まとめのワーク」で構成されており、算数も同じくふたつのワークによって、
教科書とリンクした内容で展開されていました。

当時は編集者全員が連日の深夜残業を行いながら、やっと新学期の
店頭陳列に間に合わせたというエピソードも。
それは「子どもたちに勉強の面白さ、知ることの楽しさを感じてもらいたい!」
という、編集者ひとりひとりの思いが現実になった瞬間でした。

時代は移り変わり、学習指導要領の変化によって教科書の内容も見直されてきましたが、
基本を大切に教科書とタッグを組んで子どもたちをサポートする
という文理の基本概念は変わることはありません。

2010年10月12日

教科書準拠とは?

教科書準拠教科書準拠とは、教科書の内容にあった学習参考書のことをいいます。
ページを開くと目次、内容、そして教科書ではどのページに該当するか
明記されているので授業の予習、復習をスムーズに行うことができます。

学校の授業で理解できない内容があったとしましょう。
家に帰って机に向かって教科書を読み返しても、今ひとつわかりにくい。
これは教科書に原因があるのではありません

たとえば円すいを正面から見たとしましょう。
横からでは三角に、下からだと丸に見えます。
物体を立体的に見ることができる3Dで見ると、それがすぐに円すいだということがわかります。

見る方法や方向で図形は違って見えますが、何かを理解しようとするとき、
ずっと同じ角度からでは同じ結論しか出てきません。
でもちょっと考え方や見方を変えた途端に「あっ!そうだ」とひらめくことがあります。

参考書は、この"別の方向から見てみる""理解するサポートをしてくれる"
教科書のサポーター的な役割を果たすといってもいいでしょう。

便利で頼もしいサポーターである参考書や問題集ですが、さまざまな種類が発売されています。
わかりやすく図解されているもの、カラーで親しみが持てそうなもの...
パラパラとページをめくって「これならよさそう」と買ってみたところ
ほとんど使われることなく本棚にしまいっぱなしのものがある、という経験はないでしょうか?

その原因のひとつに学校の授業と展開内容が違っている、という点があります。
ひとつひとつのセンテンスは、とてもわかりやすいのですが
教科書と一緒に勉強しようとすると、あちこちのページを開かなければ
ならないことがあります。

教科書準拠は教科書にぴったり内容があっているので、
教科書と一緒に広げて復習、予習をすることができます。
料理にたとえれば、野菜を切りたいときに包丁が、
目玉焼きをつくりたいときにフライパンが出てくるような感じでしょうか。

一見、当たり前のことのようですが、どんなに優れた道具でも使いこなすことができなかったり、
用途とは違ったものを選んでしまうと何の役にも立ちません。

お子さんの学力向上のためにも適切でわかりやすく、何よりお子さま自身が
積極的に勉強に取り組むようになれる学習参考書や問題集を選びたい
ですね。

さて、自宅での勉強は予習・復習がセットのようになっていますが、
まず大切なのは復習です。
わからないことをそのままにせず、今日習ったことをしっかりと理解して覚えることで、
新しい知識を取り入れる=予習をすることができます。

教科書準拠これは家を建てるのと同じです。
しっかりと土台づくりができれば、次に柱を立て、壁をつくることができます。
しかし土台が不安定な状態で、次から次に柱や壁をつくったとしたら、
あっという間に崩れてしまうでしょう。

復習がしっかりできれば、自ずと予習する楽しみが生まれます
授業を確実に理解することで成績も上がり、それに比例してやる気もアップします。

学ぶ姿勢をつくる大切な時期でもある小学生時代、教科書準拠に基づいた
教科書ワークで着実に"勉強力"を身につけましょう。
それはお子さんの可能性を広げる無限のエネルギーになるはずです。


2010年10月 3日 - 2010年10月 9日 « トップへ » 2010年10月17日 - 2010年10月23日