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第4学年 算数の学習指導要領を比較

1. 目 標
【旧学習指導要領】
(1) 除法についての理解を深め、適切に用いることができるようにする。また、小数及び分数の意味や表し方について理解できるようにするとともに、小数の加法及び減法の意味について理解し、それらの計算の仕方を考え、適切に用いることができるようにする。
(2) 面積の意味について理解し、簡単な平面図形の面積を求めることができるようにするとともに、角の大きさの意味について理解できるようにする。
(3) 図形を構成する要素に着目して、基本的な図形についての理解深めることができるようにする。
(4) 数量やその関係を式やグラフを用いて表したり考察したりすることができるようにするとともに、目的に応じて依存関係を調べたり分類整理したりすることができるようにする。
【現行学習指導要領】
(1) 除法についての理解を深め、適切に用いることができるようにする。また、小数及び分数の意味や表し方についての理解を深め、小数及び分数についての加法及び減法の意味を理解し、それらの計算の仕方を考え、用いることができるようにする。さらに、概数について理解し、目的に応じて用いることができるようにする。←(注) 「概数」=第4学年より移動
(2) 面積の単位と測定について理解し、図形の面積を求めることができるようにするとともに、角の大きさの単位について理解できるようにする。
(3) 図形を構成要素及びそれらの位置関係に着目して考察し、平行四辺形やひし形などの平面図形及び直方体などの立体図形について理解できるようにする。
(4) 数量やその関係を言葉、数、式、図、表、グラフなどに表したり調べたりすることができるようにする。
2. 内 容
A 数と計算
【旧学習指導要領】
(1) 整数が十進位取り記数法によって表されていることについての理解一層を深める。
ア 億、兆の単位について知り、十進位取り記数法についてまとめること。
(2) 概数について理解し、目的に応じて用いることができるようにする。
ア 概数が用いられる場合について知ること。
イ 四捨五入について理解すること。
(3) 整数の除法についての理解を深め、その計算が確実にできるようにし、それを適切に用いる能力を伸ばす。
ア 除数が1位数や2位数で被除数が2位数や3位数の場合の計算の仕方を考え、それらの計算が基本的な計算を基にしてできることを理解すること。また、その筆算の仕方について理解すること。→(注) 一部が第3学年に移動
イ 除法の計算が確実にでき、それを適切に用いること。
ウ 除法について、被除数、除数、商及び余りの間の関係を調べ、次の式にまとめること。
(被除数)=(除数)×(商)+(余り)
エ 除法に関して成り立つ性質を調べ、それを計算の仕方を考えたり計算の確かめをしたりすることに生かすこと。
(4) 小数の意味とその表し方について理解するとともに、小数の加法及び減法の意味について理解し、それらを用いることができるようにする。→(注) 第3学年に移動
ア 端数部分の大きさを表すのに小数を用いること。また、小数の表し方及び1/10の位について知ること。→(注) 第3学年に移動
イ 小数が整数と同じ仕組みで表されていることを知るとともに、数の相対的な大きさについての理解を深めること。
ウ 1/10の位までの小数の加法及び減法の計算の仕方を考え、それらの計算ができること。→(注)ウ= 第3学年に移動
(5) 分数の意味とその表し方について理解できるようにする。→(注)第3学年に移動
ア 端数部分の大きさや等分してできる部分の大きさなどを表すのに分数を用いること。また、分数の表し方について知ること。→(注)第3学年に移動、一部は第2学年に移動
イ 分数は単位分数の幾つ分かで表せることを知ること。→(注)第3学年に移動
【現行学習指導要領】
(1) 整数が十進位取り記数法によって表されていることについての理解を深める。
ア 億、兆の単位について知り、十進位取り記数法についてまとめること。
(2) 概数について理解し、目的に応じて用いることができるようにする。
ア 概数が用いられる場合について知ること。
イ 四捨五入について知ること。
ウ 目的に応じて四則計算の結果の見積りをすること。 ←(注) 第5学年、第6学年より移動
(3) 整数の除法についての理解を深め、その計算が確実にできるようにし、それを適切に用いる能力を伸ばす。
ア 除数が1位数や2位数で被除数が2位数や3位数の場合の計算の仕方を考え、それらの計算が基本的な計算を基にしてできることを理解すること。また、その筆算の仕方について理解すること。
イ 除法の計算が確実にでき、それを適切に用いること。
ウ 除法について、被除数、除数、商及び余りの間の関係を調べ、次の式にまとめること。(被除数)=(除数)×(商)+(余り)
エ 除法に関して成り立つ性質を調べ、それを計算の仕方を考えたり計算の確かめをしたりすることに生かすこと。
(4) 整数の計算の能力を定着させ、それを用いる能力を伸ばす。←(注) 追加
(5) 小数とその加法及び減法についての理解を深めるとともに、小数の乗法及び除法の意味について理解し、それらを用いることができるようにする。 ←(注) 乗法、除法=第5学年より移動
ア 小数が整数と同じ仕組みで表されていることを知るとともに、数の相対的な大きさについての理解を深めること。
イ 小数の加法及び減法の計算の仕方を考え、それらの計算ができること。
ウ 乗数や除数が整数である場合の小数の乗法及び除法の計算の仕方を考え、それらの計算ができること。←(注) 第5学年より移動
(6) 分数についての理解を深めるとともに、同分母の分数の加法及び減法の意味について理解し、それらを用いることができるようにする。←(注) 第5学年より移動
ア 簡単な場合について、大きさの等しい分数があることに着目すること。←(注)ア= 第5学年より移動
イ 同分母の分数の加法及び減法の計算の仕方を考え、それらの計算ができること。←(注)イ= 第5学年より移動
(7) そろばんを用いて、加法及び減法の計算ができるようにする。 ←(注) 追加
B 量と測定
【旧学習指導要領】
(1) 面積について単位と測定の意味を理解し、面積を計算によって求めることができるようにする。
ア 面積について単位と測定の意味を理解すること。
イ 面積の単位(平方センチメートル(cm2)について知ること。
ウ 正方形及び長方形の面積の求め方を考え、それらを用いること。
(2) 角の大きさについて理解し、それを測定することができるようにする。
      ア 角の大きさを回転の大きさとしてとらえ、その単位と測定の意味について理解すること。
イ 角の大きさの単位(度( °))について知ること
【現行学習指導要領】
(1) 面積について単位と測定の意味を理解し、面積を計算によって求めることができるようにする。
ア 面積の単位(平方センチメートル(cm2)、平方メートル(㎡)、平方キロメートル(km2)について知ること。
イ 正方形及び長方形の面積の求め方を考えること。
   (2) 角の大きさについて単位と測定の意味を理解し、角の大きさの測定ができるようにする。
ア 角の大きさを回転の大きさとしてとらえること。
イ 角の大きさの単位(度( °))について知ること。
C 図 形
【旧学習指導要領】
(1) 図形についての観察や構成などの活動を通して、基本的な図形についての理解を深める。
ア 図形を構成する要素に着目して、二等辺三角形、正三角形について知り、それらをかいたり、作ったり、平面上で敷き詰めたりすること。→(注)第3学年に移動
イ 基本的な図形と関連して角について知ること。→(注)第3学年に移動
ウ 円について中心、直径及び半径を知り、円をかいたり作ったりすること。また、円に関連して球についても直径などを知ること。→(注)第3学年に移動
【現行学習指導要領】
(1) 図形についての観察や構成などの活動を通して、図形の構成要素及びそれらの位置関係に着目し、図形についての理解を深める。
ア 直線の平行や垂直の関係について理解すること。←(注) 第5学年より移動
イ 平行四辺形、ひし形、台形について知ること。←(注) 第5学年より移動
(2) 図形についての観察や構成などの活動を通して、立体図形について理解できるようにする。←(注) (2)=第6学年より移動
ア 立方体、直方体について知ること。←(注) 第6学年より移動
イ 直方体に関連して、直線や平面の平行や垂直の関係について理解すること。
←(注)イ= 第6学年より移動
(3) ものの位置の表し方について理解できるようにする。←(注) 追加
D 数量関係
【旧学習指導要領】
(1) 伴って変わる二つの数量について、それらの関係を表したり調べたりすることができるようにする。
ア 簡単な場合について、対応させる数量を考えたり、値の組を表などに表したりして関係を調べること。→(注) [算数的活動]へ
イ 変化の様子を折れ線グラフに表したり、それから変化の特徴をよみとったりすること。
(2) 数量の関係を式で簡潔に表したり、それをよんだりすることができるようにする。
ア 四則の混合した式や( )を用いた式について理解し、正しく計算すること。
イ 公式についての考え方を理解し、公式を用いること。
(3) 目的に応じて資料を集め、分類整理したり、特徴を調べたりすることができるようにする。
ア 二つの事柄に関して起こる場合について調べること。
イ 資料の落ちや重なりについて調べること。→(注) 「3内容の取扱い」へ
ウ 資料を折れ線グラフに表したり、グラフから特徴や傾向をしらべたりすること。
[用語・記号]
和 差 積 商 整数 数直線 小数点 分母 分子 帯分数 真分数  仮分数
【現行学習指導要領】
(1) 伴って変わる二つの数量の関係を表したり調べたりすることができるようにする。
ア 変化の様子を折れ線グラフを用いて表したり、変化の特徴を読み取ったりすること。
  (2) 数量の関係を表す式について理解し、式を用いることができるようにする。
ア 四則の混合した式や( )を用いた式について理解し、正しく計算すること。
イ 公式についての考え方を理解し、公式を用いること。
ウ 数量を□、△などを用いて表し、その関係を式に表したり、□、△などに数を当てはめて調べたりすること。←(注) 追加
(3) 四則に関して成り立つ性質についての理解を深める。←(注) 第5学年より移動
ア 交換法則、結合法則、分配法則についてまとめること。←(注) 第5学年より移動
(4) 目的に応じて資料を集めて分類整理し、表やグラフを用いて分かりやすく表したり、特徴を調べたりすることができるようにする。
ア 資料を二つの観点から分類整理して特徴を調べること。
イ 折れ線グラフの読み方やかき方について知ること。
[算数的活動]←(注) 新設
(1) 内容の「A数と計算」、「B量と測定」、「C図形」及び「D数量関係」に示す事項については、例えば、次のような算数的活動を通して指導するものとする。
ア 目的に応じて計算の結果の見積りをし、計算の仕方や結果について適切に判断する活動
イ 長方形を組み合わせた図形の面積の求め方を、具体物を用いたり、言葉、数、式、図を用いたりして考え、説明する活動
ウ 身の回りにあるものの面積を実際に測定する活動
エ 平行四辺形、ひし形、台形で平面を敷き詰めて、図形の性質を調べる活動
オ 身の回りから、伴って変わる二つの数量を見付け、数量の関係を表やグラフを用いて表し、調べる活動
[用語・記号]
和 差 積 商 以上 以下 未満 真分数 仮分数 帯分数 平行 垂直 対角線 平面←(注) 以上、以下、未満、平行、垂直、対角線、平面=追加
←(注)平行、垂直、対角線=第5学年より移動
3. 内容の取扱い
【旧学習指導要領】
(1) 内容の「A数と計算」の(1)については、大きな数を表す際に、3桁(けた)ごとに区切りを用いる場合があることに触れるものとする。
(2) 内容の「A数と計算」の(3)については、簡単な計算は暗算でできるよう配慮するものとする。
(3) 内容の「A数と計算」の(3)のエについては、除数及び被除数に同じ数をかけても、同じ数で割っても商は変わらないという性質を取り扱うものとする。
(4) 内容の「B量と測定」の(1)のイについては、平方メートル(m2)及び平方キロメートル(km2)の単位についても簡単に取り扱うものとする。
【現行学習指導要領】
(1) 内容の「A数と計算」の(1)については、大きな数を表す際に、3桁(けた)ごとに区切りを用いる場合があることに触れるものとする。
(2) 内容の「A数と計算」の(2)のウ、(3)、(4)については、簡単な計算は暗算でできるよう配慮するものとする。また、暗算を筆算や見積りに生かすよう配慮するものとする。
(3) 内容の「A数と計算」の(3)のエについては、除数及び被除数に同じ数をかけても、同じ数で割っても商は変わらないという性質を取り扱うものとする。
(4) 内容の「A数と計算」の(5)については、整数を整数で割って商が小数になる場合も含めるものとする。
(5) 内容の「B量と測定」の(1)のアについては、アール(a)、ヘクタール(ha)の単位についても触れるものとする。←(注) アール、ヘクタール=追加
(6) 内容の「C図形」の(2)のアについては、見取図や展開図をかくことを取り扱うものとする。
(7) 内容の「D数量関係」の(4)のアについては、資料を調べるときに、落ちや重なりがないようにすることを取り扱うものとする。

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